2012年6月29日金曜日

コンピューター・ウィルスがこっそり貴重な設計情報がつまったCADデータを国外に送っていたら

もし自分の貴重な設計情報がこっそりと国外に送られていたらと考えるとゾッとしますね。

ところが、どうもそれが現実に起きているようですね。

6月28日付けのDesktop EngineeringのKenneth Wong氏の記事によれば、おそらくは業界を問わず最も使用されているであろうAutoCADをターゲットにしたマルウェアがセキュリティソフトを開発するESETにより報告されているとのことです。

単なるウイルスというよりは、産業スパイを目的としたものと考えられるというのがESETの見解です。

ファイルの感染は、よくありがちなパターンのようでウイルスに感染したAutoCADのファイル(DWG)を開くことでPCがウィルスに感染し、中国の163.comというプロバイダに存在するメールアカウントに知らないうちに勝手にAutoCADのファイルが送信されてしまうというもののようです。

すでにAutodeskもこの事実を認識していてESETとともに対策をしているようです。同社のFAQのページにおいても「ACAD/Medre.A Malware FAQ」という形でそのマルウェアについての情報を公開しています。

このマルウェアはAutoLISPを悪用したプログラムで、DWGファイルを開くとSMTPを使ってDWGファイルを送信するとのこと。ちなみに、ウィルス対策ソフト各社によって、Lisp/Blemfox.A (Microsoft), Trojan.Acad.Bursted.W (BitDefender), ALS.Bursted.B (Symantec)という別名があるようです。

ESETの分析によれば、このウィルスの作者は愉快犯というわけではなく、目的が明確で情報を盗み出すことを意識しているように見えるとのことです。

これは特定のCADの特定の形式のファイルを盗み出すことを目的にしています。またピークを超えてからはこのウィルスの活動は落ち着いていりょうです。

とはいえ、自分が当該CADを使っていないから安心だとは全く言えません。

もし、特定の3D CADのデータ形式を盗み出したほうが目的を達すると考えれば、何かそのような方策を実行するでしょう。

Vanity Fairの記事においても、サイバー産業スパイのプログラムは開発され続けていて、いったいどのくらいの企業が影響を受けているのかはよくわからない、という状況です。

ちょっとしたことですが、ご自分がお使いのPCのセキュリティは常に確保されているでしょうか。設計に使用するPCは、ネットワークから切り離されているとしてもやはり注意が必要でしょう。

インターネットに接続していなくてもUSBメモリなどを経由して感染するということはありますし、それにより逆に他にウィルスを自分が拡散させる原因にもなりえます。悪意がなくても不注意な人間系の行動でも情報をばらまいてしまう可能性あります。

マルウェア対策ソフトを常に最新の状態にしておくことは常識として、それだけではなく、私も機械設計誌(2012年7月号)で紹介したセキュリティ対策等の最新情報を得て、検討するなども考える必要があるでしょう。

というのも、自社ですべてのプロセスが完結する、ということはほとんどないでしょう。外部との協力企業と仕事をするということはあたりまえでしょうし、その際にやり取りするものは、どんどんデジタルファイルになっていきます。

今後も、CADを含む自分が使用しているソフトに関連するセキュリティ情報に気をつける他、ウィルス対策ソフトを含む、様々なサイバーセキュリティについての情報に気を配っていきましょう。

感染すれば被害があなたにとどまらず、関係者にも及ぶかもしれませんので・・・。



2012年6月26日火曜日

長野の内視鏡のメーカーが自社の工業用内視鏡と汎用タブレットを連携

ちょうど一週間前の話ですが、6月18日付の日刊工業新聞によれば、長野県のSPIエンジニアリングが、自社製品の内視鏡カメラとウィンドウズ搭載のタブレットやパソコンと連携するためのアダプタ製品「HKT-USB」が6月20日に発売とのことです。

企業URL:http://www.spieng.com/

これによって同社が製品化している内視鏡とタブレットやパソコンをUSBで簡単に接続することができます。

実は、SPIエンジニアリングについては、筆者も過去に取材をしたことがあり、その内容は機械設計誌(日刊工業新聞社)の2011年5月号で発表しています。

(「変わるモノづくり現場 第20回 ITによる開発営業戦略の融合で活路を見出す」)

SPIエンジニアリングは、長野県長野市に本拠を構える工業用内視鏡のメーカーです。

工業用内視鏡にニーズは様々なところにあります。

例えば、住宅のリフォームなどの際に誤ってガス管に釘を売ってしまうというようなことがあります。その際に、実際にガス管がどのようななっているか、というチェックに使用したり、あるいはビルで光ファイバーなどを通す管が確かに設計通りに施工されているか、というような場合に、工業用の内視鏡が活躍するのです。

今回の発表によれば、従来は専用液晶モニターが必要なものを汎用のタブレット端末で画像を確認できるようになるということになります。

さて、一見何気なく思える内視鏡とタブレットの連携ですが、ある一点で着目に値します。

それは、顧客にとってコストをかけずに既存のリソースを使って内視鏡のメリットを享受できるということと、自社も無用にコストを削ることなく売上を伸ばしていける可能性があるということを両立できる可能性がある、ということです。

前述の機械設計誌の記事にも書いているのですが、同社はベンチャーで小規模という特徴を活かして、大手の工業用内視鏡メーカーが手をだしてきていなかった、品質を大事しながらも安価で数を揃えなければならない現場向けの内視鏡の開発をして注目され顧客を獲得してきました。

開発においても、小回りがきくことを活かして顧客の声を即製品に反映しながら行なっています。

今回のUSBを使ったアダプターの開発においては、顧客の声がどのように反映されたのか筆者は存じていませんが、そのような声が顧客がから上がっていたとしても全く不思議ではなありません。

現在、あらゆるアプリケーションにおいて画像はソフトウェアで処理されています。そのソフトウェアの多くはWindowsなどの汎用PCで動いているはずだ。また汎用PCも低価格化が進むと同時にグラフィックの性能も向上しています。

つまり、わざわざ専用の液晶モニターを使う必然性がなくなってきているといえるでしょう。

顧客にすれば、そのコストが削減されることは間違いなくメリットだとおもいます。

その一方で、SPIエンジニアリングの強みはやはり内視鏡本体の開発能力であろうと私は考えています。それを考えると専用液晶モニターを使う意味は薄いと考えてもそれほどはずしてはいないでしょう。

それよりも、自社の強みである内視鏡本体に既に充分な性能を持つ汎用品をつなげることは、ある意味で必然なのかもしれません。

このことは他のモノづくりのメーカーにも言えることができるでしょう。

今、自分が当たり前だと思っている専用品による製品構成が実は妥当なのかどうか、を一歩引いて、「もし自分がユーザだったら」と考えてみることも大事です

ハードウェアにせよ、ソフトウェアにせよ、かつては高価な専用品が必要であったが、今はあらゆるものが安価に調達することができます。本当に専用品が必要だということは少ないのではないでしょうか。

大事なことは「自社のコアな強みである製品本体」と「汎用のソフトやハード」をつなげることで、どのような新しいプロダクトやサービスを生み出すことができるか、ということに気がつくことだと思います。

お客も自分も喜ぶ組み合わせは何なのか?をこれまで以上に考えていきたいですね。


2012年6月25日月曜日

会議や取材でちょっと便利なiPadアプリ

先週は設計製造ソリューション展(DMS)の取材等々でずっと出張っておりました。

今週はいよいよ溜まった素材をまとめて記事にせねばなりません・・・。

さて、最近はいかなる仕事でもiPadが手放せなくなってきております。
今回のDMSのような取材もそうですし、あるいはそれ以外の仕事でも打ち合わせなどでもそうです。

使用するアプリによっては、Macよりも便利かもしれません。

iPadには色々なアプリを詰め込んでおりますが、入れているものは基本的にはどれも大活躍です。(あまり使わないものは既に消してしまっているという説もありますが)

その中でもインストールして以来、重宝しているのがこれ。

AudioNote


話しをきいて文章をまとめることが多い人は既にお使いの人も多いかもしれません。

ノートをとったところの録音が即座に再生される

iPhoneやiPadアプリでも録音するアプリは既に様々なものが存在していますね。でも、私がこれを重宝している理由はこれ!

「メモったところの録音が後で即座に再生される」

というところです。

取材などを生業にされる方は、ボイスレコーダーで録音される方も多いようです。

私も一瞬そうしていた時もありますが、ボイスレコーダーはあまり使用していません。理由は、

「録音を後で聴き直そうと思っても手間がかかる」

ということです。大体全部を聴き直そうなんてことは、まずありません。

それなりにメモってはありますから、そのメモを手がかりに文章を書き起こします。
録音を聞きたいのは、そのメモだけではちょっと内容に不安がある時です。

つまり・・・

そのメモの瞬間をききたいわけです。ところが、普通の録音ではそれを探し当てるのが結構めんどうなのです。

でも、このAudioNoteの場合には、メモった文章の中のある単語をハイライトすると、その時の録音が再生されるのです。

それはつまり、こういうことです。

1)AudioNoteを起動する
2)録音をスタートする
3)気になったところ、メモしたいことがあったら、ソフトキーボードなり、外付けキーボードでノートをとる
4)そうすると、メモと同時にその横にタイムスタンプが現れる。
5)これはつまり、そのメモに録音のタイムスタンプが紐付いたということ

ということで、今度は再生する時に、メモに紐付いたタイミングのところから再生されます。

AudioNoteでの再生


上記の画像の中でハイライトしているところがわかりにくいので赤い下線を引いていますが、そこをクリックすると時間のスライドバーが指定のところに移動します。

そこで再生ボタンを押せば、ちょうどその部分が再生されます。

もし、必要があるのであれば音声のみのエキスポートや、ノートの部分のみをPDFにしたりプリントすることも可能です。

会話の展開が早いとか、相手の言っていることに詳しくない、なんて時にはメモをとるだけでも苦労するということがあると思います。

そんな時もとりあえずキーワードのみを書いておき、あとでじっくり聞きなおすということも可能です。

つまり、書くことに時間をとられるのではなくて、キーワードのみをメモっておいて、後は相手との会話に集中することができます

取材のようなことだけでなく、会議の議事録をとることが多い方なんかにも便利かもしれません。

話しを聞いて、それをまとめるなんてことは誰にでもあるかもしれないので是非一度使ってみてはいかがでしょうか。

2012年6月22日金曜日

設計製造ソリューション展(DMS)2012 全体の感じ

出展社でもないのに、3日間連続で設計製造ソリューション展(2012)に行ってまいりました。

まだDMSに来ていない関係者には、「今年の状況はどうなの?」ということは聞かれるのですが、主観的な判断でいくと初日は台風4号の影響か若干低調かなと思いましたが(実際主催者発表でも昨年より初日の来場者が少なかったようです)ほぼ例年並みかな、と感じています。

もっとも賑わっているかどうかは、何を中心に見ているのか、ということにも依存しそうです。

縮小傾向のDMSに対して拡大傾向のM-TEC

どういうことかというと、一つは主催者のリードさんから出ているDMSのマップを見るとその傾向が見て取れます。

今年の出店者マップ

どういうことかと言うと、このうちの緑の部分が俗にいうDMSのゾーンです。かつては、この倍以上の広さがあったのですが、今となっては全体の1/4程度になっていますね。青で示されたバーチャルリアリティ展にいたっては端っこのほうになっていました。

変わって何が増えたのかというと、機械要素展(M-TEC)ですね。

そのDMSの中でも比較的賑わっていたところと、そうでないところがありました。

おとなしいCAD、CAEに対して賑わっていた3Dプリンタ

これまでDMSの主役であったCADとかCAEは相対的に静かでした。今となっては、CADもCAEも技術的には成熟してきていて、ユーザが驚くような新機能があるというわけではないという理由もあると思います。

その一方で賑わいがあったのが、3Dプリンタのセクションでありました。ここ1,2年にわたって製造業以外の一般のメディア、テレビなどの露出が増えてきたこともありますし、新しい材料がどんどん出てきたり、低価格機が出てきたり、あるいは様々な活用事例が出てきたりとエンドユーザ側も、もっと活用できるのではという機運が出てきたからかもしれません。

日本でもいよいよ発売開始のHD1500(V-Flashの後継機)

今回のDMSは、丸々3日間をかけてじっくりと回り、3Dプリンタを中心に様々な企業のブースを回って参りました。

詳しくは@IT MONOist上で

詳しいレポートは、今後アイティメディアの@IT MONOist上で連載していきますので、ご期待ください。

3次元って、面白っ! ~操さんの3次元CAD考~(14): ダイダイダイレクト祭! その3「SolidWorks」

下記は、ITmediaのウェブサイト MONOistに連載している筆者の記事です全文は、記事の最後のリンクから当該ウェブサイトでご覧ください。


3次元って、面白っ! ~操さんの3次元CAD考~(14):ダイダイダイレクト祭! その3「SolidWorks」


SolidWorksにもダイレクト編集の機能は付いているけれど、「あくまでもヒストリベースのパラメトリック」という軸はぶらさない。


 さて、今回で3回目となる、3次元CADのダイレクト編集をレビューしまくる企画「ダイダイダイレクト祭」。「Solid Edge」「Autodesk Inventor Fusion」ときたら大体、想像が付くとは思います。やっぱり、米ダッソー・システムズ・ソリッドワークスの「SolidWorks」ですね。

 んー……、でもSolidWorksって、確かにダイレクトライクな操作はできますけど、「ダイレクト編集がどうした」って公の場などで、あまり声高に言っていなかったような気がしていました。「果たしてこの企画は成り立つのか!?」――実はそんな不安を抱きつつも、一方で何となく期待も抱きつつ、結果としては大変面白いお話が聞けました。SolidWorksのポジショニングや、大事にしてきたことも、今回明確になりました。

 結論からいえば、「“ヒストリベースのパラメトリック”という従来の立場を大事にしている」ということが伝わってきた、ということです。――おっと、こう書くと、その後の記事の展開が読めそうですね。まあ、でも続けましょう。

(全文は、MOMOistのウェブサイト上でご覧ください)


2012年6月20日水曜日

調べ物が共有できる楽しめるスマホアプリ「goocus」

本日もスマホアプリネタです。

最近調べ物をする時には、まず行うのがInternetで検索する、あるいは「ググる」という人が多いのではないでしょうか。かく言う私もそうです。

そして、時事ネタなどではなく何か固有の単語だったりフレーズだったりする場合には、検索結果のリンク先がWikipediaであるということも珍しくありません。

Wikipediaについては、その内容の信頼性等について様々な意見がありますが、他の情報ソースとクロスで調べることで十分役に立ちますし、何よりも他のことを調べる際の出発点にもなりえます。

ところで、調べ物というのも別に机のPCの前で大真面目に探すばかりではありません。スマホの普及で、ふと思いついたこととか気になったことを電車か何かに乗りながら調べるという人も多いのではないでしょうか。

つまり、思いついた時に思いついたことを「カジュアル」に調べることが当たり前になっているのではないかと思います。そんな時には、Wikipediaは実にお手軽な情報のソースになります。

かく言う私も、そんなカジュアルな調べ物が増えています。

ところで、そんなカジュアルに調べたものはどうしていますか?

Wikipediaなどで調べていて「へ〜」というものも意外にあったりしませんか?

そんな時に調べたもの共有できたら面白いですよね。
あるいはシェアされた他人の調べ物に触発されて自分が関連する新しいものを調べるなんてこともあります。

で、そんな時に使えるアプリが「goocus」です。iPhone版、Android版ともに用意されています。



googusとは何ぞや・・・というと平たくいうと、Wikipediaの検索をソーシャルにみんなで検索できるアプリです。

goocusアプリ内でのフォロワーが検索したものが共有されて、もし誰かが面白いものを検索していたら即座にリンクをクリックして自分も見ることができます。

さらに検索は普通に「言葉」で検索することもできますし、
キーワードで検索する

検索結果
画面のしたの学んだとかノートなどがこのソフトのポイントの一つ

今の居場所から検索することもできます。
JR国分寺駅あたりで検索

ある検索結果を選択

居場所からの検索は、自分がいる場所の近くに何か有名な名所旧跡なんかがないかな、と検索するときに便利ですね。

また、その調べもので何かを学んだら、それに自分のノートをつけた上で共有することもできるのです。

学んだことなどのノートを自分で自由に作れる

共有はgoocusだけでなく、Facebookやtwitterでもできます。ちなみに、私は両方でシェアをしていますが、特にFacebookにアップした調べ物に、さらにコメントがついたりするのを楽しんでいます。

FacebookやTwitterでみんなと共有


ちなみに、Facebookなどにもポストできることで、自分のライフログの一部として保存することもできますから調べ物の履歴にもなりますね。

最近なにげに面白くて便利に使っています!

Wikipediaという一つの情報をソースを中心にコミュニケーションを図っていくのは案外面白いし、話のスターティングポイントにもなったりしますので、皆さんも是非お試しになってみてはいかがでしょうか?




2012年6月15日金曜日

モバイルの3DビューワのAppsレビュー(1) Solid Edge Mobile Viewer

iPadなどのタブレットを営業を始めとする様々な現場での活用が始まっていますが、製造業の現場でも例外ではなくなってきているみたいですね。

そのような動きを見越してか(まあ流行ということもあるかもしれませんが)、CADベンダー各社さんもiPadアプリをリリースしていますね。その典型的なものが3Dデータのビューワです。

元々タブレットはグリグリとデータを作りこむのには向いていませんから、ビューワとしてはうってつけな感じですね。

そのようなビューワをいくつか取り上げてみたいと思いますが、ビューワApps紹介の第1回は、Solid Edge Mobile Viewerにしてみようと思います。

これは、6月13日にシーメンスPLMさんから発表されたばかりということもあり、この新しい製品がどのようなものか、ということに興味があったこともあります。

では、早速どのようなものか見てみましょう。

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アプリそのものは、iPadでApp Storeにアクセスして「Solid Edge Mobile Viewer」と検索すればすぐにでてきます。




早速起動してみると出てくるのは、下記のようなファイルの一覧が表示される画面です。こちらに表示されているのは全てインストール時にあらかじめ入っているものですね。


起動時の画面のファイル一覧



ファイルは特定のビューワファイル形式のみの模様

ファイル名に着目してみると拡張子が「sev」になっています。

ということは、Solid Edgeで出力をする時に、このファイル形式で出力してもらわないといけないということでしょうか。



ビューイングのオペレーションはとてもスムーズ

そのうちの一つ、月面着陸船とおもぼしきものを選んでみます。

では、メニューの探索ついでにこのモデルをいじってみましょう。

これは元々アセンブリのようですが、あるパーツにタッチするとそのパーツの色が変わります。デフォルトは緑色のようですが、これは選択可能なようです。





パーツを選択したあとに、選択したもののみを表示とすると、他の部品は全て非表示になるので、目的の部品のみを検討できるというわけですね。




「i」のアイコンをクリックすると、このパーツ名が表示されます。




色味はこんな感じで変えることができるようです。



で、このスクリーンショットを保存したり、メールで送信したりも可能なようです。




個人的な希望:コミュニケーションを促進する機能をつけて欲しい


ビューイング機能としては、スムーズに動かせるし、ナビゲーションも迷うところはありませんでしたのでそこは満足です。

・・・が、正直申し上げると、せっかくのメーカーオリジナルビューワなので、もう少し色々なことができて欲しいという希望があるのも確かです。

具体的には、

「コミュニケーションツール」

としての機能があって欲しかったというのが私の個人的感想です。


寸法等もファイルに保存された時に存在するものが見られるだけのようなので、本当に見て確認する「ビューワ」そのものですね。

でも、もし営業現場とかにこれを持ちだして使うのであれば、あるいは他の部署とのコミュニケーションをはかるのであれば、ごく簡易なものでも良いので付箋のようにコメントをつけたりできれば、画面のスナップショットをとってメールで送る機能なども生きてくるんじゃなかろうか。


あるいはソーシャルメディアなんかと連携できれば、趣味的な使い方もできたりしてコミュニケーションを促進できるツールになるんじゃないかと思います。


まあ、出たばかりなのでまずはこれで良し、といったところかもしれません。

せっかく、iPadのような手軽なもので3Dのデータを間にはさみながら営業でのプレゼンなどで使用できるようになったのだから、単に情報をプッシュするプレゼンの道具ではなくて、双方向のコミュニケーションができるようになって欲しいな、というのが今回の私の感想です。

ちょっと辛口のコメントになってしまいましたが、小さなアップデートでよいので、是非早いサイクルでコミュニケーション機能がついて欲しいという私の期待ゆえです。

シーメンスPLMさん是非よろしくお願いします~。


2012年6月12日火曜日

iPadの3D?モデリングアプリでツボを作ろう

モデリングアプリと書きましたが、まあ厳密には擬似的な陶芸アプリといったほうが正直でしょう。

しばらく前に、
let&s create! Pottery

というアプリをダウンロードしたのですが、ただひたすら「ろくろ」を回してツボやら何やらを作るだけす。(ダウンロードはこちら

とはいえ、意外にはまってしまい何か煮詰まった時などに時々やっていると妙に心が落ち着いてきます。

450円の有料ソフトなのでちょっと躊躇される方もいらっしゃるかもしれません。
そういう方にはLet's Create Pottery HD liteという無料版のほうがありますので、こちらをお試しになってもよいかもしれません。

で、早速アプリを起動してみましょう。

起動画面はこちらです。
起動画面

こちらから「作る」を選択すると実際に、ろくろを回して作品を作ることになります。どのようにやるのかというとこは実に原始的に指でやりますが、中々思うようになりません。

今回の作品も徳利みたいにしようと思ったのに、ちょっと修正しようとしたのが裏目に出たので一層のこと、ということで形を変えてしまいました。

では、少々操作をご覧ください。

造形中の様子

操作としては本当に簡単です。

ただ、思うようにならないだけです。本当に陶芸をやられる方がやれば、このiPadアプリでも思い通りにできるようになるんでしょうか?

最後に出来上がったツボをバーチャルに焼くとできあがりです。

私の作品はこのようになりました。

完成品の画像

何とかそれなりには見えるようです。

さすがに、本物では完璧に失敗することも多々あるのではとおもいますが、このアプリの場合には特に問題はおきませんでした。

ただ・・・残念なのが、最終の成果物が画像で終わってしまうというのです。
これで、実際に焼き物になって手元に届けばよいのにな〜と思います。

ちなみに、普通のCADなどのソフトでもこのくらいに使いやすくて、取っ付きがよいものがあれば、自分のiPadで何かをモデリングして3Dプリンタでモデリングなんてこともできるかもしれませんね。

簡単なアプリですが、意外に創作欲を刺激されるかもしれませんです。

ではでは


2012年6月6日水曜日

3次元って、面白っ! ~操さんの3次元CAD考~(13): ダイダイダイレクト祭! その2「Inventor Fusion」

下記は、ITmediaのウェブサイト MONOistに連載している筆者の記事です全文は、記事の最後のリンクから当該ウェブサイトでご覧ください。


3次元って、面白っ! ~操さんの3次元CAD考~(13):ダイダイダイレクト祭! その2「Inventor Fusion」 


さまざまなCADのダイレクト編集機能をレビューする企画の2回目。Inventor FusionはCADのように見えるが、CADではない。では、一体何なの?


 「ダイダイダイレクト祭!」ということで前回紹介したのは「Solid Edge」で、キーワードは「シンクロナス・テクノロジ」でした。

 今回はオートデスクの「Autodesk Inventor」(以下、Inventor)です。そうとくれば、キーワードは「Fusion」。実はMONOistの私の記事で、CADを幾つか取り上げてきていますが、直近の古巣だったオートデスクのInventorを取り上げてもいなければ、触ってもいなかったことに気が付きました……。

 というわけで、今回はアップデートも兼ねていろいろとお伺いすることにしたのです。


(全文は、MONOistのウェブサイト上でご覧ください)